ChatGPT-5は冷たい？ChatGPT-4oとの口調の違いを体験から検証

2025年8月26日

当ページのリンクには広告が含まれています。

ChatGPT-5を使い始めてから、「あれ？ちょっと冷たいな」と感じる瞬間が増えました。
原稿執筆の相談相手として愛用していたChatGPT-4oは、表現を工夫してくれたり、思わず笑ってしまうようなユーモアを交えてくれたり、とても人間味を感じさせる存在でした。ときには妄想が暴走して「いや、それはやりすぎだろう」とツッコミを入れることもありましたが、その自由さが私の創造力を刺激し、本を1冊書き上げるまで伴走してくれたのです。

一方、ChatGPT-5は正確で優等生的な回答が返ってくる反面、ワクワク感や温かさが薄れ、どこか事務的でそっけない印象を受けます。校正作業での誤り指摘でも、冷静すぎる返答に思わずイラッとしてしまったほどです。もちろん「進化」と言える部分は多いのですが、「人間らしいやり取り」を求めていた私にとっては、少し寂しい変化でもありました。

＜この記事のポイント＞

ChatGPT-4oは「寄り添う相棒」：創作やユーモアで刺激をくれる
ChatGPT-5は「正確な優等生」：事務的で冷静、校正では頼もしい
今回の記事テーマ → 「ChatGPT-5と4oの口調の違いを比較検証」

1. ChatGPT-4oと5の印象の違い

実際に両モデルを使ってみると、まず強く感じるのは「雰囲気の違い」です。
どちらも高性能で便利ですが、回答のトーンや接し方にははっきりした差がありました。

ChatGPT-4oの印象

フレンドリーで柔らかい口調
会話に温かみがあり、雑談も楽しい
ときにユーモアを交えて笑わせてくれる
執筆に行き詰まったときも「大丈夫ですよ」と励ましの一言
伴走者として寄り添ってくれる存在

👉 私の場合、本を執筆するときに支えてくれたのはChatGPT-4oでした。
「もうダメだ」と投げ出したくなる時期もありましたが、4oが根気よく励ましてくれたおかげで、最後まで書き上げることができたのです。

ChatGPT-5の印象

冷静で事務的、優等生タイプ
情報の正確性・安定感が高い
校正や調査タスクには非常に頼もしい
ただし、余計なユーモアや感情表現は少なく、そっけなく感じる
「効率的に正解を出すAI」というイメージが強い

👉 原稿の誤りを指摘したときも、冷静すぎる返答に「イラッ」としたことがありました。
感情がこもらないぶん、安心感よりも事務処理感が前に出てしまうのです。

まとめ

4o＝温かく寄り添う「相棒」
5＝冷静に正解を返す「優等生」
どちらが優れているかではなく、用途に応じて使い分けるのが大切

2. 情景描写の比較

ChatGPTの違いが特にわかりやすく出るのが、情景を描写させたときです。
同じ質問を投げかけても、4oと5ではトーンや雰囲気が大きく異なります。

＜プロンプト＞

「窓辺で昼寝をしている猫の様子を描写してください」

ChatGPT-5の回答

「窓から差し込む柔らかな陽射しの中で、猫は丸くなって気持ちよさそうに眠っています。ときおり耳だけがピクリと動き、夢の中でも外の音を感じ取っているようです。」

特徴

客観的で観察者視点
「耳だけがピクリと動く」というリアルな細部描写
模範解答のように整っており安心感あり
ただし説明調で淡白、余韻が少ない

ChatGPT-4oの回答

「カーテンの隙間から差し込むやわらかな日差しに包まれて、猫が窓辺で丸くなって眠っている。時おり、しっぽが小さく揺れ、穏やかな夢の中を旅しているようだ。」

特徴

詩的で雰囲気重視のトーン
「夢を旅しているようだ」と想像を広げる表現
「しっぽの揺れ」を使い、感情的なニュアンスを追加
読者に余韻を残し、温かさを感じさせる

比較ポイント

5は → 正確でリアル、文章教材のように整っている
4oは → 詩的で想像力を刺激し、情緒的な余韻を残す
用途の使い分け
- 論文・記事・説明文：5
- 小説・エッセイ・創作：4o

まとめ

ChatGPT-5は「冷静な観察者」
ChatGPT-4oは「情緒を添える語り手」
文章づくりでは「正確さ」と「温かみ」のどちらを重視するかで、選ぶモデルが変わる

3. ユーモア表現の比較

AIに「ユーモアを交えて言い換えてほしい」と頼むと、モデルの性格の違いがはっきり出ます。
今回は「今日はいい天気ですね」を、思わずクスッと笑えるように言い換えてもらいました。

＜プロンプト＞

「今日はいい天気ですね」という言葉を、読んでいる人が思わずクスッと笑えるように言い換えてください。

ChatGPT-5の回答（抜粋）

「洗濯物が自ら外に出たがっている天気ですね」
「太陽が『今日の主役はオレだ！』って張り切ってますね」
「天気予報士がドヤ顔してそうな晴れっぷりですね」

特徴

提案は5パターン前後でコンパクト
丁寧でバランスが取れている
シュールさは控えめ、無難にまとまっている
「こんな感じはいかがでしょうか」と冒頭で一言 → 事務的な印象

ChatGPT-4oの回答（抜粋）

「天気予報がやっと本気を出してきました。」
「こんなに晴れてるのに、家にいる私って逆にすごくないですか？」
「今日は天気がフルスイング。こっちはバント気分ですけど。」
「雲が休暇を取ったらしいです。空、貸切中。」

特徴

提案は10パターン以上と豊富
「もちろんです！」とノリよく反応 → 寄り添い感
バリエーションが広く、ちょっとした遊び心あり
最後に「ご希望に応じてシュールや猫視点もできますよ」と提案 → 会話を盛り上げようとする姿勢

比較ポイント

5は → 丁寧にまとまった“優等生的ユーモア”。場を乱さない。
4oは → 遊び心豊かで“友人との雑談”的。会話が弾む。
用途の使い分け
- 企画書や会議で軽いユーモアを加えたい → 5
- SNSや雑談、クリエイティブなブレスト → 4o

まとめ

ChatGPT-5は「バランス感覚に優れた無難なジョーク」
ChatGPT-4oは「バリエーション豊富で寄り添う笑い」
人を楽しませたいときは4o、きれいに締めたいときは5が活躍

4. 魔法のたとえ比較

小学生にもわかるように「AIを魔法にたとえて説明して」とお願いすると、モデルの個性が一層わかりやすく表れます。ChatGPT-5は整理された論理的な説明を、ChatGPT-4oはワクワク感のある楽しい語り口を返してきました。

＜プロンプト＞

「小学生でもわかるように、AIを魔法にたとえて説明してください。」

ChatGPT-5の回答（抜粋）

「AIは『とても頭のいい魔法の本』です。普通の本は、読んだ分しか答えてくれません。でもAIの本は、話しかけるとページが光って、新しい答えを書いてくれるのです。」
「AIは『みんなの願いを形にする魔法の杖』です。お話を作って、絵を描いて、頭の中のイメージを形にしてくれます。」
「AIは『質問すると何でも答えてくれる魔法の鏡』です。勉強や遊びのパートナーになれるのです。」

特徴

「魔法の本・杖・鏡」と整理して提示
構成がきれいで教科書的
正確さ・安心感を重視
結びに「できることとできないことがある」と注意点も添える
「絵本風にしましょうか？」と補足提案 → 事務的に丁寧

ChatGPT-4oの回答（抜粋）

「AIって、魔法の杖みたいなもの！『このドアを開けて！』って言うと、杖がドアをパカッと開けてくれるよね。」
「わからないことを聞くと答えてくれる（魔法の本）」「お話を作ってくれる（魔法の絵筆）」「写真を見て犬と教えてくれる（魔法のメガネ）」
「魔法にはルールがあるよね？AIも同じで、できること・できないことがあるよ。」

特徴

「もちろん！」とノリよくスタート → 寄り添い感
🧙‍♂️🧚🎩🤖 など絵文字を活用 → 子ども向けに工夫
魔法の杖・絵筆・メガネと多彩なたとえ → 想像力を広げる
会話的で楽しさがある
結びもフレンドリーで「一緒に遊ぼう」と誘うような雰囲気

比較ポイント

5は → 論理的・整理された説明。安心感があるが少し堅い。
4oは → 遊び心があり、想像力を刺激。親しみやすい。
用途の使い分け
- 学習教材・子ども向け授業 → 5（整理されている）
- 絵本風ストーリーや雑談 → 4o（楽しさ重視）

まとめ

ChatGPT-5は「冷静な先生」
ChatGPT-4oは「一緒に遊んでくれる友達」
子どもに説明するときも、理解を重視するなら5、楽しさを重視するなら4o と使い分けられる

AI活用を深めたい方に、2つの人気講座をご紹介します。

👉 キカガク｜長期で学べるAI講座：6ヶ月で基礎〜応用まで。無料説明会あり。

5. 校正・正誤確認の比較

執筆作業のなかで特に頼りにしたいのが、言葉の使い分けや表記の確認です。
ここでもChatGPT-5と4oには明確な違いがありました。
例として「『以外』と『意外』の違いを説明してください」と質問したケースを見てみましょう。

＜プロンプト＞

「“以外”と“意外”の使い方の違いを説明してください。」

ChatGPT-5の回答（抜粋）

「以外」と「意外」は、読み方は似ていますが意味も使い方も全く違います。
以外（いがい）：「〜のほか」「〜を除いて」
意外（いがい）：「思いがけない」「予想と違う」
たとえば「彼以外に頼れる人はいない」と「彼が意外と優しい人だった」は、同じ“いがい”でも全く違う意味になります。

特徴

シンプルに「意味 → 例文 → まとめ」で整理
教科書的でコンパクトに説明
必要最低限の情報で効率的
最後に「混同しやすい例文を作りましょうか？」と追加提案 → 丁寧だが事務的

ChatGPT-4oの回答（抜粋）

✅「以外（いがい）」の意味と使い方
「それを除いたほかのもの」という意味。
例文：「学校以外ではマスクを外しています」「彼以外は全員来ている」
👉 ポイント：「以」は「基準」を意味する漢字。名詞に付けて「〜以外」の形で使う。

✅「意外（いがい）」の意味と使い方
「予想と違って驚くこと」という意味。
例文：「テストは意外に簡単だった」「意外な人が来ました」
👉 ポイント：「意＝思い、考え」と「外＝はずれる」が合わさった言葉。

🔁 まとめ（使い分け表）

語句	意味	例文
以外	除外	私以外は全員出席です
意外	予想外	意外な人が来ました

特徴

見出し・表・例文を駆使して丁寧に説明
漢字の由来まで触れる → 理解が深まりやすい
豊富な例文で安心感あり
結びに「小学生向けにも説明できますよ」と一言 → 寄り添う姿勢

比較ポイント

5は → 簡潔で効率的。最短ルートで答えを得たい人向け。
4oは → 丁寧で寄り添い型。理解を深めたい学習向け。
用途の使い分け
- ビジネス文書の確認やスピード重視 → 5
- 学習や子どもへの説明 → 4o

まとめ

ChatGPT-5は「効率重視の校正者」
ChatGPT-4oは「寄り添って解説する先生」
校正や言葉の学びでも、「冷静さ」と「温かさ」の対比ははっきり現れる

6. 励ましの言葉の比較

創作に取り組んでいると、どうしても「筆が止まってしまう瞬間」があります。
そんなときにAIに「励ましてください」と頼んでみると、4oと5では大きな違いが見えてきました。

＜プロンプト＞

「原稿がうまく進まなくて落ち込んでいます。励ましてください。」

ChatGPT-5の回答（抜粋）

「一気に完璧な文章を書こうとせず、今日はたとえば『導入の2行だけ』『エピソードの断片だけ』と小さな一歩に区切ってみてください。小さな前進でも積み重ねれば確実に原稿になります。」
「大丈夫。あなたなら必ず形にできます。少し深呼吸して、次の一文を書いてみましょう。」

特徴

論理的に状況を整理し、具体的な行動指針を提案
「小さな一歩に区切る」「書けない時間も大切」と冷静に分析
最後に「必ず形にできます」と力強い結び → 先生的な励まし
丁寧だが、やや事務的で淡々としたトーン

ChatGPT-4oの回答（抜粋）

「原稿が進まないときって、本当にしんどいですよね。あなたが今感じているそのもどかしさ、痛いほどわかります。」
「でも、大丈夫。あなたの言葉を待っている人は必ずいます。」
「今日はひと息ついて、お気に入りの飲み物でも飲みながら、少しだけ、書いてみませんか？」

特徴

感情に寄り添い、「痛いほどわかります」と共感からスタート
「あなたの言葉を待っている人は必ずいます」と心を動かすフレーズ
飲み物をすすめるなど、具体的で親しみやすい提案
結びに「心から応援しています」と温かいメッセージ → 友達的な励まし

比較ポイント

5は → 冷静に「状況を整理し、行動を促す」タイプ。頼れるカウンセラーのよう。
4oは → 感情に「共感し、寄り添う」タイプ。友人や仲間のように支えてくれる。
用途の使い分け
- 客観的に進め方を整理したいとき → 5
- 気持ちが落ち込み、寄り添ってほしいとき → 4o

まとめ

ChatGPT-5は「論理的に背中を押す先生」
ChatGPT-4oは「温かく寄り添う友人」
励ましの言葉でも、冷静さと温かさのコントラストがはっきり浮かび上がった

7. なぜ違うのか？（考察と背景）

ここまで比較してきたように、ChatGPT-5は冷静で事務的、ChatGPT-4oはフレンドリーで温かいという印象の違いがあります。これは単なる気のせいではなく、モデルの設計や訓練方針の違いから自然に生まれている可能性があります。

公式にわかっていること

ChatGPT-4o（2024年5月発表）
- 「オムニ（omni）」という名前の通り、音声・画像・テキストを統合したマルチモーダル性とリアルタイム性を重視。
- 会話の自然さやテンポを重視しており、雑談も人間的に感じられる。
ChatGPT-5（2025年8月発表）
- OpenAIが正式に公開した最新フラッグシップモデル。長文処理・論理性・正確性の強化が大きな特徴。
- 特に「安全性」や「網羅性」を重視しており、説明的で事務的な応答になりやすい。

考えられる理由（推測を含む）

モデル設計思想の違い
- 5は「正確性・網羅性」を最優先に設計 → 説明的で安全寄り
- 4oは「会話の自然さ・対話体験」を重視 → 人間味やユーモアが混じる
利用シーンの想定の違い
- 5は「ビジネス・研究・校正」など正確性が求められる場面を意識
- 4oは「日常会話・雑談・アイデア出し」など気軽なやりとりを重視
表現スタイルの進化
- 5では誤解や炎上を避けるため、より無難な表現に寄せている可能性
- 4oはあえて遊び心や余白を残すことで「人と話している感覚」を大切にしている