「ChatGPTに毎回同じ説明をするのが面倒……」「もっと自分に合った答えを返してほしい」と感じたことはありませんか? 例えば、仕事の背景や自分の好みのスタイルを、新しいチャットを立ち上げるたびに打ち直すのは意外と手間がかかるものです。
結論からお伝えすると、ChatGPTを「自分好みに育てる」とは、「カスタム指示」と「メモリ機能」を正しく設定し、あなたの情報を前提として参照させることを指します。 これらを整えるだけで、ChatGPTはまるで専属の秘書のように、あなたにぴったりの回答を出しやすくなります。
この記事は、次のような方に向けて書いています。
- ChatGPTの回答が一般的すぎて物足りないと感じている方
- 「メモリ機能」や「カスタム指示」の具体的な使い分けを知りたい方
- AIに情報を教える際のセキュリティや安全な使い方が気になる方
この記事でわかること
- 「カスタム指示」と「メモリ機能」の違いと賢い使い分け
- ChatGPTを「自分仕様」に変えていく具体的な設定手順
- 安全に使い続けるための注意点と、情報の整理方法
※本記事は執筆時点で確認できた情報に基づいています。画面表示(UI)や利用条件は変更される場合があります。最新情報は各公式サイト・利用規約をご確認ください。
毎回同じ説明は不要!回答を「自分仕様」にするメリット
ChatGPTを使っていると、「もう少し短くまとめてほしい」「もっと親しみやすい口調で答えてほしい」と感じることがよくあります。毎回その指示を入力するのは手間ですが、あらかじめ設定を済ませておくと、次のようなメリットがあります。
1. 入力の手間が減り、時短になる
最大のメリットは、指示を出す時間を短縮できる点です。例えば、仕事で使うメールの下書きを依頼する場合、毎回「私は営業職です。丁寧な敬語で書いてください」と説明する必要がなくなります。設定に基づいてChatGPTが背景を「参照(さんしょう)」してくれるため、短い言葉で的確な回答が得やすくなります。
2. 回答の質が安定する
チャットを新しく作り直しても、以前と同じようなスタイルで答えてくれるようになります。回答が「丁寧すぎたり」「短すぎたり」といったバラつきが抑えられ、あなたの好みに近い内容が安定して出力される傾向(けいこう)があります。
3. まるで「育っている」ような使い心地になる
検索キーワードでも「育て方」という言葉がよく使われていますが、設定を重ねるほど、ChatGPTがあなたの意図を汲み取ってくれるようになります。技術的には「AIが自ら賢くなっている」わけではなく、「あなたが入力したルールを前提として回答している」状態ですが、使い込むほどに手に馴染むツールへと変化していく実感を得やすいのが特徴です。
【基本】「パーソナライズ」設定であなたの背景を共有する
ChatGPTを自分好みに育てる(設定を整える)第一歩は、設定メニューの「パーソナライズ」を使いこなすことです。執筆時点(2026年1月)では、あなたの背景や好みのトーンを、より直感的に指定できるようになっています。

1. 「あなたについて」でプロフィールを伝える
「あなたについて(About You)」の項目では、ChatGPTに知っておいてほしいあなたの情報を登録します。
- ニックネーム: ChatGPTに呼んでほしい名前を入力します。
- 職業(しょくぎょう): あなたの専門性や役割を伝えます(例:家族法専門弁護士、ブログ運営者など)。
- あなたについての詳細: 趣味、価値観、好きなことなど、回答の参考にしてほしい背景を自由に記入できます。
2. 「基本的なスタイルとトーン」を選ぶ
設定画面から、回答の雰囲気(人格/スタイル)を選べるようになっています(表示はアップデートで変わる場合があります)。
- プリセット: 「探究心が強い」「プロフェッショナル」「フレンドリー」などから、好みの話し方を選択(せんたく)できます。
- 特徴(とくちょう)の微調整: 「温かみ」や「熱意的(ねついてき)」などのスライダーを動かして、さらにあなたにぴったりのスタイルに近づけることが可能です。
3. 「カスタム指示」で追加ルールを決める
上記の項目以外で、常に守ってほしい具体的なルール(例:専門用語を避ける、結論から言うなど)は、「カスタム指示」の欄に直接記入します。
【最新】「メモリ機能」で好みを自動で反映させる
ChatGPTを自分好みに育てる(設定を整える)中で、最も進化を感じられるのが「メモリ(Memory)」という機能です。
これは、あなたが過去に話した内容や好みをChatGPTが自動でピックアップし、これからの回答の「前提」として活用してくれる仕組みです。技術的には「AIが自ら賢くなっている」わけではなく、「過去の会話を参照(さんしょう)している」状態ですので、安心して使いこなしましょう。
※メモリ(保存されたメモリ/チャット履歴参照)をオンにしている場合に、過去情報が回答に反映されます。
情報を「参照」する2つの基本スイッチ
設定画面の「メモリ」項目にある、初心者の方がまず確認しておきたい2つのスイッチをご紹介します。
- 保存されたメモリを参照する: 会話から自動で抽出された「あなたの情報」を、これからの回答に活かします。
- チャット履歴を参照する: 【重要】 以前のすべての会話を前提として参照できるようにします。これにより、チャットを新しく作り直しても、過去のやり取りを汲み取ったスムーズな会話が続きやすくなります。
メモリの管理とお掃除
ChatGPTが覚えている内容は、「管理する」ボタンからいつでも確認できます。

- 情報の確認: ChatGPTが何を覚えているかをリストでチェックできます。
- 情報の削除: 古くなった情報や、間違って覚えた情報はゴミ箱アイコンで個別に削除(さくじょ)しましょう。
「育てっぱなし」にするのではなく、時々この管理画面を覗(のぞ)いて情報を整理してあげることが、長く快適に使い続けるコツです。
カスタム指示とメモリ機能の「使い分け」表: どっちに何を書くべきか迷う初心者向け
「カスタム指示」と「メモリ機能」は、どちらもChatGPTを自分好みにするために欠かせない機能ですが、役割がはっきりと分かれています。
どちらに何を設定すべきか、以下の比較表で整理(せいり)してみましょう。
カスタム指示とメモリ機能の比較一覧
| 項目 | カスタム指示(基本ルール) | メモリ機能(情報の断片) |
| 役割 | 常に守ってほしい「憲法」のようなもの | 会話から自然にたまる「メモ帳」 |
| 設定方法 | あなたが自分で入力して保存する | 会話中にChatGPTが自動で保存する |
| 向いている内容 | 職業、文章のトーン、回答の長さ | プロジェクト名、趣味 |
| 情報の性質 | ずっと変わらない「土台」の情報 | 日々の会話で増えたり変わったりする情報 |
迷ったときの判断基準
どちらに入れるべきか迷ったときは、「すべての会話で適用(てきよう)してほしいかどうか」で判断するのがコツです。
- カスタム指示に入れるべきこと:どのようなテーマで話していても、常に「結論から言ってほしい」「専門用語は避けてほしい」といった、コミュニケーションの型(スタイル)はカスタム指示に書きましょう 。
- メモリ機能に任せるべきこと:「今はAというプロジェクトの資料を作っている」「明日は札幌(さっぽろ)に出張(しゅっちょう)だ」といった、一時的な事実や具体的なエピソードは、メモリ機能に任せて自動で参照(さんしょう)させるのが便利です。
初心者におすすめの活用例
例えば、あなたが「猫(ねこ)が大好きで、初心者向けに役立つ情報を発信している個人事業主」だとします。
- カスタム指示: 「私は猫に関するブログを運営しています。読者は初心者なので、専門用語は短く解説し、親しみやすい『です・ます調』で答えてください」と設定します。
- メモリ機能: 会話の中で「最近、スコティッシュフォールドを飼い始めました」と伝えます。
すると、次回からChatGPTは「親しみやすい敬語」を使いつつ、猫の話題になったときには「飼っているスコティッシュフォールドの体調はどうですか?」と、あなたの生活に寄り添(よ)った提案をしてくれるようになります。
🖋 筆者の検証レポート
今回の検証では、あえてカスタム指示には「原稿に必要な文字数」だけを書き、具体的な「仕事の進捗(しんちょく)」は会話の中でメモリ機能に覚えさせてみました。
その結果、カスタム指示で「型」が固定されているため回答が読みやすく、かつメモリ機能によって「今何について悩んでいるか」をAIが正確に参照(さんしょう)してくれるため、非常にスムーズなやり取りができました。
※この挙動(きょどう)は執筆時点(2026年1月)の仕様に基づいています。アップデートにより機能の優先順位が変わる場合があります。
初心者が知っておきたい!安全に運用するための注意点
ChatGPTを自分好みに育てる(設定を整える)のは楽しい作業ですが、安全に、そして賢く使い続けるためには守るべきルールがあります。特に次の「やってはいけない3つのこと」には注意しましょう。
1. 個人情報や社外秘(しゃがいひ)を入力しない
最も大切なルールは、名前・住所・電話番号などの個人情報や、仕事上の機密情報(きみつじょうほう)を設定に入れないことです。
- 理由: カスタム指示やメモリ機能に保存された情報は、ChatGPTが回答を作る際の「前提知識(ぜんていきしき)」として扱(あつか)われます。
- 対策: 「私は〇〇株式会社の社員です」といった具体的な社名ではなく、「私はメーカーで営業を担当(たんとう)しています」といった、個人が特定(とくてい)されない範囲(はんい)の表現に留(とど)めましょう。
2. 「学習させて賢くする」という言葉を過信しない
「AIに学習させて覚えさせる」という表現がよく使われますが、実際にはAIが自発的に新しい知識(ちしき)を得て賢くなっているわけではありません。
- 実態: あなたが教えた情報を、回答を作るための「参考資料(さんこうしりょう)」として参照(さんしょう)しているだけです。
- 注意点: 「一度言ったから、100%完璧(かんぺき)に覚えているはずだ」と思い込まないことが大切です。AIも時には情報を間違えて解釈(かいしゃく)したり、忘(わす)れたりする場合がある前提で使いましょう。
3. 矛盾(むじゅん)した指示を詰め込まない
カスタム指示とメモリ機能に、正反対(せはんたい)の内容が入っていると、ChatGPTが混乱(こんらん)して回答が不安定になることがあります。
- 例: カスタム指示で「常に短く答えて」と書きながら、メモリ機能に「詳しく丁寧に説明してほしい」という情報がたまっている場合など。
- 対策: 定期的(ていてき)に設定やメモリの内容を見直し、古くなった情報は削除(さくじょ)して整理(せいり)する習慣(しゅうかん)をつけましょう。
⚠️ 重要なチェックポイント
ChatGPTが回答の根拠(こんきょ)としてあなたの情報を参照した際、もし内容に違和感(いわかん)があれば、必ず公式ヘルプや元の資料(原文)を確認するようにしてください。AIの回答をすべて鵜(う)呑みにせず、最後は人間が確認(かくにん)することが、安全運用の鍵(かぎ)です。
🖋 筆者の検証レポート
今回の検証では、あえて「以前の古いプロジェクト名」をメモリに残したまま新しい相談をしてみました。すると、ChatGPTが新旧の情報を混ぜて参照(さんしょう)してしまい、少し分かりにくい回答になる傾向(けいこう)が見られました。
情報を削除して「今必要なこと」だけに整理したところ、再び的確(てきかく)な回答が返ってくるようになりました。「育てっぱなし」にするのではなく、時々お掃除(そうじ)をしてあげることが、使い心地(ごこち)を維持(いじ)するコツだと感じています。 ※この体験は私の運用環境に基づくものであり、状況によって効果は変動します。
実践!自分好みの回答を引き出す3ステップ
設定の仕組みがわかったところで、最後に、ChatGPTを自分好みに「育てる」ための具体的な手順を3つのステップで整理(せいり)します。まずはここから始めてみましょう。
ステップ1:今の「不満」を書き出してみる
まずは、普段ChatGPTを使っていて「もっとこうしてほしい」と思うポイントをメモしてみましょう。
- 「回答が長すぎて読むのが大変」
- 「もっとフレンドリーに話してほしい」
- 「自分の仕事の背景を毎回説明するのが面倒」
こうした小さな不満(ふまん)こそが、カスタム指示やメモリ機能に入れるべき「宝の山」です。
ステップ2:カスタム指示に「基本の型」を入れる
ステップ1で出した不満をもとに、カスタム指示を設定します。
- 背景欄: 「私は〇〇の分野で活動(かつどう)している初心者です」
- スタイル欄: 「常に結論から話し、重要な点は箇条書きにしてください」
このように、あなたの「土台」となるルールを確定(かくてい)させましょう。これだけで、やり取りのストレスは大幅(おおはば)に軽減(けいげん)される傾向(けいこう)があります。
ステップ3:会話を通じて「好み」を覚えさせる
基本の型ができたら、あとは普段通り会話を楽しむだけです。
- 「この前の提案、すごく良かったよ!」
- 「実は、こういうデザインの雰囲気が好きなんだ」
こうした会話を重ねることで、メモリ機能があなたの好みを少しずつ参照(さんしょう)し、回答があなたの感性に馴染(なじ)んでいきます。
🖋 筆者の検証レポート
今回の検証では、この3ステップを意識(いしき)して1週間運用してみました。
最初は設定を細かく書きすぎないのがコツです。大まかなルールだけを決めて、あとは会話の中で「あ、これは便利だな」と思ったことをメモリに残していくスタイルが、最も自然(しぜん)にChatGPTが自分仕様に変わっていくと感じました。 ※この運用結果は執筆時点(2026年1月)の機能に基づくものであり、環境によって効果は変動します。
まとめ
ChatGPTを「自分好みに育てる」とは、設定を通じてあなたの背景を伝え、メモリ機能で過去の会話を参照させることです。 一度設定を整えれば、何度も同じ説明をする手間が省け、回答の質が安定しやすくなります。 情報の鮮度や安全面に注意しながら、あなたにとって最適なパートナーへと整えていきましょう。
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