ChatGPTに「明日の10時に思い出させて」と頼んだら、本当にメールで通知が届きました。
これまで外部のカレンダーやタスク管理サービスと連携しなければ実現できなかったリマインダーが、ChatGPT単体でできるようになったのです。
従来は、Zapierなどの自動化ツールを介してGoogleカレンダーに登録する方法が一般的でした。しかし、この方法は連携設定が煩雑で、アプリを複数行き来する必要がありました。「ちょっとした予定を思い出させたいだけなのに、設定が面倒」と感じた人も多かったのではないでしょうか。
そんな不便さを解消したのが、2025年1月に発表された「Tasks(リマインダー)」機能です。会話の中で依頼した内容をそのままChatGPTが覚え、指定した時刻になると通知を送ってくれる——そんなシンプルで使いやすい仕組みが、多くの利用者に歓迎されています。
現在では日本のユーザーにも展開が進んでおり、仕事や学習、日常生活のちょっとした予定管理に活用できるようになりました。
本記事では、ChatGPTのリマインダー機能の仕組みから、実際の使い方、活用例、注意点までを詳しく紹介します。
ChatGPTでリマインドができるようになった
「ChatGPTに予定を覚えておいて」と頼んでも、以前は実現できませんでした。
たとえば「明日の10時に打ち合わせのことを教えて」と入力しても、返ってくるのは「私はリマインド機能を持っていません」という答え。これが定番のやり取りでした。
そのため、リマインダーを使いたい場合は 外部サービスとの連携が必須 でした。
- Googleカレンダーに予定を手入力する
- Zapierなどを経由して自動登録する
- NotionやTodoistなど、別アプリで管理する
こうした方法は確かに便利でしたが、登録や設定の手間がかかり、「ChatGPTに頼んだら、そのまま通知してくれたらいいのに」と感じた人も多かったはずです。
ところが2025年1月、ChatGPTに「Tasks(リマインダー)」機能が追加されました。
これにより、外部サービスを使わなくてもChatGPT自身がリマインダーをセットし、指定した時間にメールやプッシュ通知で知らせてくれるようになったのです。
現在では、日本のユーザーにも順次展開が進み、すでに「ちょっとした予定をChatGPTに覚えておいてもらう」という使い方が日常的に可能になっています。
特に「わざわざカレンダーに書くほどでもないけれど、忘れると困ること」を気軽に頼めるのは大きな変化です。
ChatGPTリマインダーの仕組み
ChatGPTのリマインダーは、専用アプリや外部サービスを経由せず、ChatGPTそのものが通知を送る仕組みになっています。
基本の流れ
- ChatGPTに「本日23時にメールを送信したいので、22時55分にリマインドしてください」と依頼する
- ChatGPTがその内容を「タスク」として記録する
- 指定した日時になると、ChatGPTから登録メールアドレス宛に通知が届く
- アプリの通知を許可していれば、プッシュ通知も受け取れる
通知の内容はシンプルで、「〇〇のリマインダーです」といった形。カレンダーアプリのように予定が一括表示されるわけではありませんが、「ちょっとした予定を忘れないようにする」には十分です。


タスクの管理画面
有料プラン利用者は設定メニューに「スケジュール」タブが追加され、そこから登録したリマインダーを一覧で確認できます。
- 登録済みタスクの内容を編集
- 実行時間の変更
- 繰り返し設定(毎日・毎週など)
- 不要になったタスクの削除
といった操作が可能です。


一方で無料版の設定画面には「スケジュール」タブ自体がなく、リマインダー機能は利用できません。つまり、無料版では通知が来ないので注意が必要です。
実際に試してみた!リマインダー活用例
実際にChatGPTへ「リマインドして」と依頼してみました。
すると、指定した時間に本当にメールで通知が届き、シンプルながらも確実に予定を思い出させてくれました。
ここでは、用途ごとに活用例を紹介します。
日常の予定
- 「23時にメールを送信したいので、22時55分にリマインドしてください」
→ 指定時間に通知が届き、作業を忘れずに済みました。 - 「夕方に洗濯物を取り込むのをリマインドして」
→ 家事のうっかり忘れ防止にも活用できます。
仕事のタスク
- 「明日15時のオンライン会議をリマインドして」
→ 会議開始前に通知が来るので、慌てることなく準備できます。 - 「17時にクライアントへの進行状況を報告するリマインド」
→ Googleカレンダーに入力するほどではない細かいタスクでも、気軽に依頼できるのが便利です。
学習や副業の習慣づけ
- 「毎日20時に英単語を勉強するようリマインドして」
→ 繰り返し設定ができるので、習慣化をサポートしてくれます。 - 「週3回のブログ執筆時間をリマインドして」
→ 副業や創作活動のリズム作りにも活用可能です。
健康・ライフスタイル
- 「夜22時に就寝準備をするようリマインド」
→ 睡眠習慣の改善に役立ちます。 - 「2時間ごとに水を飲むリマインド」
→ 健康管理や運動習慣づけにも有効です。
このように、ChatGPTリマインダーは 「小さな予定や習慣」を確実に実行に移すための補助輪 になります。
特に、カレンダーに書くほどでもないタスクをすぐに頼めるのは大きな魅力です。
他のリマインダーサービスとの違い
リマインダーといえば、GoogleカレンダーやTodoist、Notionなどの専用アプリを思い浮かべる方も多いでしょう。これらと比べると、ChatGPTのリマインダーには独自の強みと弱みがあります。
ChatGPTの強み
- 会話の中で自然に登録できる
「明日の10時に会議を思い出させて」と入力するだけでタスク化。設定画面を開く必要がありません。 - 外部サービスが不要
以前はZapierやGoogleカレンダー連携が必須でしたが、今はChatGPT単体で完結します。 - AI活用と一体化
リマインド依頼と同時に「会議資料の要約を作成して」と追加で頼めるのはChatGPTならではです。
他サービスの強み
- 詳細な予定管理
Googleカレンダーのように月間・週間ビューで予定を一括把握する機能は、ChatGPTにはありません。 - チーム連携
NotionやTodoistでは複数人でタスクを共有・進行管理できますが、ChatGPTは基本的に個人利用が前提です。
比較表(例)
機能 | ChatGPTリマインダー | Googleカレンダー | Todoist |
---|---|---|---|
登録方法 | 会話で依頼 | 手入力/連携 | 手入力/連携 |
通知方法 | メール/プッシュ | プッシュ/メール | プッシュ/メール |
繰り返し設定 | ○ | ○ | ○ |
チーム共有 | × | △(共有可) | ○ |
大量の予定管理 | × | ○ | ○ |
AIとの連携(要約など) | ○ | × | × |
このように、ChatGPTは「スケジュール管理ツールの代替」ではなく、日常のちょっとした予定を思い出させてもらう相棒として使うのに適しています。
逆に、チームでのプロジェクト進行や複雑なスケジュール管理は従来の専用ツールの方が向いています。
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注意点と制限
便利なChatGPTのリマインダー機能ですが、使う前に知っておきたい制限や注意点があります。
利用できるプラン
リマインダー(Tasks)は 有料プラン(Plus / Pro / Team など)限定 です(2025年9月現在)。
無料版の設定画面には「スケジュール」タブ自体が表示されないため、リマインダー機能は利用できません。
通知方法と設定
通知は メール通知 と プッシュ通知 に対応しています。
ただし初期状態ではメールのみ有効な場合が多く、アプリ通知を受け取るには以下の条件を満たす必要があります。
- ChatGPTアプリの通知設定で「プッシュ通知」をオンにする
- iOS / Android の端末側で通知を許可する
- ブラウザ版利用時はデスクトップ通知を有効にする

タスクの上限
登録できるリマインダー数には上限があり、同時に保持できるのは20件程度とされています。
仕様は今後変更される可能性もあるため、実際に使いながら調整していくのが安心です。
「思いついたことを全部入れておく」よりも、「重要な予定を絞って使う」方が効率的です。
日本での展開状況
この機能は2025年1月に世界的に発表され、数か月かけて段階的に日本のユーザーにも展開されました。
そのため「以前は使えなかったが、最近使えるようになった」という声が多く聞かれます。
プライバシーと情報管理
リマインダー内容はOpenAIのサーバーに保存されます。
そのため「会議URL」「パスワード」など機密情報をそのまま入れるのは避け、必要最小限のメモにとどめるのが安心です。
タイムラグや精度
通知は基本的に正確に届きますが、環境によっては数分程度の遅延が起こることがあります。
「絶対に遅れてはいけない予定」は、従来のカレンダーやアラームと併用する方が安全です。
ChatGPTが秘書になる未来
リマインダー機能の登場により、ChatGPTは単なる会話AIから「秘書」のような存在へと進化しつつあります。
これまでは文章作成や情報検索など、その場で完結する作業が中心でした。ところがタスクを記録し、指定時刻に通知できるようになったことで、時間をまたいだサポートが可能になりました。これはAIの役割が大きく広がったことを意味します。
今後期待される進化
- 複合タスクの自動化
例:「明日10時に会議のリマインド」だけでなく、「その30分前に資料を要約して提示」まで自動で行う。 - 他サービスとの連携強化
Googleカレンダー、Slack、Zoomなどと直結し、ChatGPTが一元的に予定を管理・通知する。 - パーソナル秘書AIとしての役割
スケジュールだけでなく、「毎月の経費を整理」「週に一度ブログの下書きを確認」といった習慣や仕事を伴走サポート。
利用シーンの広がり
- ビジネス
クライアントへの報告、定例会議、締め切り管理をChatGPTが先回りして知らせる。 - 教育・学習
学習計画を立て、進捗をリマインド。試験前には「復習すべき単元」をまとめて通知。 - 生活・健康
食事や運動、水分補給、睡眠などを定期的にリマインドし、健康管理をサポート。
リマインダーはあくまで第一歩ですが、「忘れないように知らせる」という基本が整ったことで、ChatGPTを日常のパートナーとして使う未来が見えてきました。
「次に何をするべきか」を先回りして提示してくれるAI秘書へと進化していくのは、そう遠くないかもしれません。
まとめ
ChatGPTに「リマインドして」と頼むだけで、指定した時間に通知が届くようになりました。
以前は外部サービスとの連携が必須でしたが、2025年からはChatGPT単体でリマインダー(Tasks)が利用できるようになり、日常のちょっとした予定管理に役立てられるようになっています。
本記事で紹介したポイントを振り返ります。
- 利用できるのは有料プラン(Plus / Pro など)
無料版には「スケジュール」タブがなく、リマインダー機能は使えません。 - 通知はメールとプッシュ通知に対応
ただしプッシュ通知を受け取るにはアプリや端末側での設定が必要です。 - タスク数や内容には制限あり
同時に持てるタスクは最大20件程度。大量の予定管理には不向きです。 - 日本でもすでに展開済み
2025年1月の発表後、数か月かけて日本ユーザーにも利用が広がりました。 - プライバシーに注意
入力内容はサーバーに保存されるため、機密情報は書かないのが安心です。
リマインダー機能はシンプルですが、「Googleカレンダーに書くほどでもないけれど、忘れたくない」という小さな予定を管理するのに最適です。習慣づけや日常のタスクを補助する“相棒”として活躍してくれるでしょう。
ChatGPTがリマインダーをこなせるようになったことで、AIは会話相手を超え、生活や仕事を支えるパートナーへと進化しています。
「秘書としてのChatGPT」をどう活用するか——その工夫次第で、私たちの毎日はさらに便利で充実したものになりそうです。
もしChatGPTを有料プランで利用しているなら、まずは試しに「明日の9時に水を飲むリマインドをして」と入力してみてください。
ほんの一言お願いするだけで、メールや通知が届く体験にきっと驚くはずです。
小さな一歩から始めて、あなたの日常に“AI秘書”を取り入れてみましょう。
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